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2026.08.30 【頭痛と鍼灸】繰り返す頭痛の原因は?首・肩こりとの関係と施術の考え方

頭痛と鍼灸|繰り返す頭痛と首・肩こりの関係

「仕事をしていると夕方になるにつれて頭が痛くなる」
「首や肩がこると頭痛まで出てくる」
「薬を飲むことが増えてきて、このままでいいのか気になる」

このような頭痛を繰り返している方は少なくありません。

頭痛にはさまざまな種類があり、首・肩の筋肉や姿勢が関係することもあれば、片頭痛のように首こりだけでは説明できない頭痛もあります。 そのため、「頭痛=肩こりが原因」と考えて首や肩だけを施術すればよいとは限りません。

この記事のポイント

繰り返す頭痛では、まず頭痛の特徴を整理することが重要です。そのうえで首の動き、筋緊張、姿勢、仕事中の身体の使い方、睡眠などを確認すると、頭痛に関係している要素が見えてくることがあります。鍼灸も、特に緊張型頭痛や片頭痛の予防について研究されています。

頭痛は原因によって対処法が異なる

頭痛は大きく、頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」と、ほかの病気などが原因となって起こる「二次性頭痛」に分けて考えます。

一次性頭痛には緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛などがあります。 一方、二次性頭痛には、くも膜下出血など緊急性の高い病気によって起こるものも含まれます。

鍼灸院で慢性的な頭痛をみる場合にも、この違いを意識することが重要です。 「頭痛があるから首をほぐす」のではなく、まずどのような頭痛なのかを確認する必要があります。

緊張型頭痛

緊張型頭痛では、頭の両側が締めつけられる、圧迫されるように感じることがあります。 片頭痛と比べると、通常の日常動作によって強く悪化しにくく、吐き気を伴わないことが一般的です。

首・肩周囲の圧痛を伴うこともあり、長時間のデスクワークや同じ姿勢が続いたあとに「首や肩がつらくなり、そのまま頭まで重くなる」と感じる方もいます。

ただし、緊張型頭痛の仕組みは単純に「肩の筋肉が硬くなって血流が悪くなるから」だけでは説明できません。 末梢の筋・筋膜などからの刺激に加えて、痛みを感じる神経系の働きが関係すると考えられています。

片頭痛

片頭痛では、中等度から強い頭痛が起こり、ズキズキと脈打つように感じることがあります。 身体を動かすことで悪化しやすく、吐き気や、光・音がつらく感じる症状を伴うこともあります。

名前から「頭の片側だけが痛むもの」と思われがちですが、必ず片側だけに起こるわけではありません。

首こりがある=緊張型頭痛とは限りません

片頭痛の方でも首の痛みやこりを感じることがあります。そのため、首がこっているという情報だけで頭痛の種類を判断することはできません。痛み方、持続時間、動作との関係、吐き気、光・音への過敏などを合わせて考えることが大切です。

緊張型頭痛と片頭痛の主な特徴の違い

※頭痛の現れ方には個人差があります。画像の特徴だけで自己診断せず、気になる症状が続く場合は医療機関へご相談ください。

首・肩こりと頭痛にはどんな関係がある?

「パソコンを使っていると首がこって頭痛がする」という方の場合、首や肩の状態を確認する意味はあります。

特にデスクワークやスマートフォンの使用では、頭を前に出した姿勢が長時間続きやすくなります。 その状態では、頭を支えるために首の後ろや肩周囲の筋肉が持続的に働くことがあります。

確認したいのは、単に「筋肉が硬いかどうか」だけではありません。

  • 首を左右に向いたときの動かしやすさ
  • 上や下を向いたときに痛みや頭痛が変化するか
  • 後頭部や首・肩周囲の筋肉に強い圧痛があるか
  • 肩甲骨や胸郭を含めた姿勢
  • パソコン作業中の頭・首・腕の位置
  • 同じ姿勢をどのくらい続けているか
  • 食いしばりや顎周囲の緊張がないか

このように「どの筋肉が硬いか」だけではなく、「なぜそこに負担が集中しているのか」まで考えることが、繰り返す頭痛では重要です。

デスクワークや姿勢、睡眠、ストレス、食いしばりと頭痛の関係

一方で、首・肩こりがあるからといって、それがすべての頭痛の原因とは限りません。 特に片頭痛では神経系の複雑な仕組みが関係しているため、姿勢を直したり首をほぐしたりするだけで説明することはできません。

頭痛と首・肩こりが一緒に続いている方へ

「自分の頭痛の場合も鍼灸を受けてよいのか」「首や肩の状態も関係しているのか」など、判断しにくい場合はLINEからご相談いただけます。

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頭痛に対する鍼灸はどこまで分かっている?

頭痛に対する鍼灸は、特に緊張型頭痛と片頭痛の予防について研究されています。

日本頭痛学会の「頭痛の診療ガイドライン2021」では、緊張型頭痛の非薬物療法として、理学療法や鍼灸などが挙げられています。 鍼灸についてはエビデンスの確実性がCと評価されており、薬物療法が使用できない場合や、薬物療法との併用などで考慮される治療の一つとして位置づけられています。

海外では、NICE(英国国立医療技術評価機構)の頭痛ガイドラインでも、慢性緊張型頭痛の予防的治療の選択肢として一定期間の鍼治療を考慮することが示されています。

緊張型頭痛に対する研究

Cochraneのシステマティックレビューでは、頻繁に起こる緊張型頭痛に対して、鍼治療が選択肢になり得ることが報告されています。

片頭痛に対する研究

片頭痛についても、発作そのものをその場で止めるというより、発作の頻度を減らす予防的な介入として鍼灸の研究が行われてきました。

Cochraneのレビューでは、通常ケアのみとの比較や偽鍼との比較など複数の研究が検討され、片頭痛予防の選択肢となる可能性が示されています。 ただし、研究の質や施術方法にはばらつきがあり、すべての方に同じ効果が期待できるとは限りません。

鍼灸と病院での頭痛治療は二者択一ではありません

片頭痛には急性期治療や予防療法など医学的な治療があります。鍼灸を利用する場合も、必要な医療をやめるのではなく、頭痛の種類や頻度に応じて医療機関での治療と使い分けたり、補完的に取り入れたりすることが大切です。

頭痛に対してSoraでは何を確認する?

はり灸Soraでは、頭痛のある場所だけを確認して施術を始めるわけではありません。

理学療法士・鍼灸師の視点から、まず頭痛そのものの特徴と、首・肩を中心とした身体機能の両方を確認します。

① 頭痛の特徴を確認する

頭痛がいつからあるのか、どこが痛むのか、締めつけられるのか・脈打つのか、どのくらい続くのか、どのくらいの頻度で起こるのかを確認します。

さらに、動くと悪化するか、吐き気があるか、光や音がつらくなるか、仕事中や休日など特定の状況で起こりやすいかなどを聞きます。 こうした情報は、鍼灸の適応を考えるうえでも重要です。

② 首の可動域と症状の変化を見る

首を曲げる・反らす・左右に向くなどの動作を確認します。

単純に「首が硬い」という評価だけではなく、どの方向が動きにくいのか、その動きで首の痛みや頭痛が変化するのかを見ていきます。

③ 筋緊張と圧痛を確認する

後頭部から首、肩にかけては、頭部や頸椎、肩甲骨に関係するさまざまな筋肉があります。

後頭下筋群、僧帽筋、肩甲挙筋など、頭痛との関連が考えられる部位の緊張や圧痛を確認し、必要な場所を選んで施術します。

④ 姿勢と日常動作を見る

施術で筋緊張が一時的に変化しても、毎日同じ負担が繰り返されれば症状が戻りやすい場合があります。

そこで、デスクワークでの頭の位置、肩甲骨や胸郭の動き、パソコン・スマートフォンを見る時間、休憩の取り方なども必要に応じて確認します。

⑤ 睡眠・ストレス・頭痛の頻度も確認する

頭痛は筋肉や姿勢だけで決まるものではありません。 睡眠不足や生活リズム、ストレス、月経などが頭痛の起こり方に影響する方もいます。

また、頭痛薬を使用している場合は、その種類だけでなく「月に何日くらい使用しているか」も重要な情報です。 頭痛薬の使用頻度が多い状態では、薬剤の使用過多による頭痛も考える必要があるためです。

Soraの頭痛に対する鍼灸・施術の考え方

頭痛への施術目的は、「頭痛に効くツボを一律に使う」というものではありません。

例えば、首・肩の筋緊張や圧痛が強く、仕事中の姿勢や頸部の動きとの関連が考えられる場合には、過度に緊張している筋への鍼刺激や、首・肩甲帯の動きを改善するためのアプローチを検討します。

首の動きに左右差や制限がある場合には、鍼灸だけでなく理学療法士としての視点から、頸部・胸郭・肩甲骨の動きや姿勢を評価します。 必要に応じて、自宅や職場で行える運動や環境調整まで提案します。

一方、片頭痛が疑われる場合は、「首の筋肉を緩めれば原因がなくなる」という考え方はしません。 頭痛の頻度や誘因、睡眠、月経との関連、医療機関での治療状況などを確認しながら、鍼灸を補完的な選択肢として検討します。

Soraが重視している流れ

頭痛の特徴を確認する

首の可動域・筋緊張・姿勢・動作を評価する

頭痛との関連が考えられる部分を整理する

必要な部位に鍼灸や身体への施術を行う

施術後の動きや症状の変化を確認する

日常生活で繰り返している負担があれば調整する

鍼灸と理学療法のどちらか一方だけで考えないことが、Soraの頭痛へのアプローチの特徴です。

頭痛を繰り返す方が見直したいセルフケア

長時間同じ姿勢を続けない

「良い姿勢をずっと維持しよう」とするより、同じ姿勢を長時間続けないことが大切です。

デスクワークでは定期的に立つ、肩を動かす、遠くを見るなど、小まめに姿勢を変えてみてください。

首を強く揉みすぎない

首こりを感じると強く揉みたくなることがありますが、強い刺激が必ずしもよいとは限りません。 特に頭痛が強いときや片頭痛発作中は、刺激がつらく感じる場合があります。

睡眠・食事・水分を大きく乱さない

特に片頭痛では、睡眠パターンの変化などが発作と関連する場合があります。 無理に特定の食品を一律に禁止するよりも、自分の場合に何が頭痛と関連しているのかを確認することが重要です。

頭痛日記をつける

繰り返す頭痛では、頭痛があった日、痛みの強さ、持続時間、吐き気や光・音への過敏、服薬、月経、睡眠などを簡単に記録してみる方法があります。

記録することで「仕事が忙しい週に増えている」「月経前後に集中している」「薬を飲む日数が増えている」など、自分では気づきにくかったパターンが見えることがあります。 医療機関を受診するときにも役立つ情報になります。

ピラティスで「動かしやすい姿勢」をつくる

デスクワークなどで首・肩への負担が気になる方では、休憩やストレッチだけでなく、胸郭や肩甲骨、背骨を動かす運動を日常的に取り入れることも選択肢の一つです。

ピラティスでは、呼吸とともに背骨や胸郭、肩甲骨などを動かしながら、身体をコントロールする練習を行います。「正しい姿勢を固めて維持する」というよりも、身体をさまざまな方向へ動かしやすくし、同じ場所に負担が集中し続けない身体の使い方を身につけていくことがポイントです。

特に、デスクワークで頭が前に出やすい、肩周囲が動かしにくい、運動不足が続いているといった方では、首だけをストレッチするのではなく、胸郭・肩甲骨・背骨を含めて動かすという考え方が役立つことがあります。

運動を始めたい方にはStudio Soraのピラティスも

Studio Soraでは、身体の状態を確認しながらピラティスを行っています。 頭痛そのものをピラティスだけで治すという考え方ではなく、首・肩への負担につながる姿勢や身体の使い方が気になる方に、日常生活で動きやすい身体づくりを行う選択肢としておすすめしています。

「ストレッチをしても首・肩がすぐにこる」「運動したいけれど何をすればよいか分からない」という方は、身体の状態に合わせて運動を取り入れていく方法もあります。

Studio Soraのピラティスを見る

※頭痛が強いとき、動くことで頭痛が悪化するときは、無理に運動する必要はありません。特に突然の激しい頭痛や普段とは異なる頭痛がある場合は、運動や鍼灸よりも医療機関での評価を優先してください。

このような頭痛は鍼灸より受診を優先してください

頭痛の中には、脳血管障害など緊急性の高い病気が隠れていることがあります。

早急な医療機関の受診を考える症状
  • 突然起こった、これまで経験したことのない強い頭痛
  • 短時間で急激に強くなった頭痛
  • 頭痛とともに手足の麻痺や力の入りにくさがある
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 意識がおかしい、けいれんがある
  • 高熱や強い首のこわばりを伴う
  • 頭を強く打ったあとから頭痛が続いている
  • 今までの頭痛と明らかにパターンが違う

特に突然の激しい頭痛や神経症状を伴う場合は、鍼灸院で様子を見るのではなく医療機関での評価を優先してください。

また、慢性的な頭痛であっても、頻度が増えている、日常生活への影響が大きい、市販薬を使用する日が増えている場合などは、一度頭痛を専門とする医療機関などで診断を受けることも大切です。

まとめ

繰り返す頭痛では、首・肩こりが関係していることがありますが、すべての頭痛を「首や肩の筋肉が硬いから」と説明することはできません。

緊張型頭痛なのか、片頭痛の特徴があるのか、あるいは医療機関での検査を優先すべき頭痛なのかを整理したうえで、首の可動域、筋緊張、姿勢、動作、睡眠や生活習慣などを確認することが重要です。

頭痛に対する鍼灸については、特に緊張型頭痛や片頭痛の予防を中心に研究されています。 効果を保証できる治療ではありませんが、頭痛の状態によっては医療機関での治療と併用する補完的な選択肢の一つになります。

徳島のはり灸Soraでは、鍼灸師として鍼をするだけでなく、理学療法士として首の動き、筋肉、姿勢、日常動作まで確認し、「どこに負担がかかっているのか」「何を変える必要があるのか」を考えながら施術を組み立てます。

繰り返す頭痛・首こり・肩こりでお悩みの方へ

頭痛の出方や身体の状態は一人ひとり異なります。「自分の頭痛は鍼灸の対象になる?」「病院と併用してもいい?」といったご相談も可能です。

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参考資料
  • 日本頭痛学会・日本神経学会・日本神経治療学会監修「頭痛の診療ガイドライン2021」
  • World Health Organization. Migraine and other headache disorders.
  • Linde K, et al. Acupuncture for the prevention of tension-type headache. Cochrane Database Syst Rev. 2016;4:CD007587.
  • Linde K, et al. Acupuncture for the prevention of episodic migraine. Cochrane Database Syst Rev. 2016;6:CD001218.
  • National Institute for Health and Care Excellence (NICE). Headaches in over 12s: diagnosis and management. CG150.

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