徳島 鍼灸・不妊・美容の専門治療院|はり灸・整体・トレーニング Sora

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2020.07.07 卵巣の刺激法で妊娠率が大きく変わる

徳島県徳島市応神町の鍼灸治療院

はり灸|整体・トレーニングSora 近藤敏朗です。

本日は、不妊治療で卵巣の刺激法で妊娠率が変わるということについて書かせていただきます。

世界の生殖補助医療の効果や安全性を監視する組織「国際生殖補助医療監視委員会(International Committee Monitoring Assisted Reproductive Technologies:ICMART )」から、世界各国の体外受精の出生率を公表するワールドレポートが出されています。

それを見ると、日本は採卵1回当たりの出産率が6.2%しかなく、60カ国中なんと最下位でした。

60カ国の平均値では、この出産率は20.1%もあって日本の3倍以上となります。採卵を何回も重ねた結果を示す累積出産率はもう少し良いですが、それでも1番下から3番目という低さでした。

治療成績が低い一方で、体外受精の実施件数はなんと日本が世界一!!

日本人は、世界一たくさん体外受精を受けているのに、採卵当たりで見ると世界一出産できていないということになります。

この出産率の低さは、何から来ているのでしょうか?

色々と原因は考えられますが、、、

真っ先に考えられるのは、晩婚化・晩産化の影響といえるでしょう。
日本産科婦人科学会が公開している統計によると、日本の体外受精は、女性が40歳以上の治療が32%と3人に1人を占めています。

なので、、、なるべくスピード感を持った治療をしていくことが必要かと考えられます。

海外では「1人の子どもが体外受精で生まれるためには、平均25.1個(38歳未満の女性に限っても6~16個)の卵子を採ることが必要」と言われています。

どの年代でも多くの卵子を育て、受精卵が多く採れた方が妊娠率は向上します。

そのためには、卵子を育てるために排卵誘発剤を使ったほうが妊娠しやすいと考えられます。特に以下の表をご覧いただくと30代では簡易刺激よりも調整刺激の方が妊娠率に大きな開きがあるのがわかります。排卵数を増やす方針(調節刺激)で薬を使ったほうが妊娠率は高くなることが下記の表でわかるかと思います。

不妊治療は薬の使用だけではなく、最初に受ける検査、刺激方法、受精卵の扱い、それを子宮に戻す方法なども施設によってかなり違いがあります。
治療を受ける人、一人ひとりが、よく考えて、自分の身体のことや科学的なことを正しく知ることも早く妊活から卒業するための近道でもあると思います。

2020.06.12 性交と着床率の関係について

以下のような質問をよく受けることがあります。

IVF(体外受精)でも性交を多くとると着床率は上がりますか?

答えはYESです。

但し、移植時期は多胎リスクから、必ず避妊していただくことをオススメいたします。

論文もでていますのでご確認ください。

アメリカ生殖医学会は学会見解として、妊娠する力に最も影響を及ぼすのは「女性の年齢」で、その次が「性交回数」であるとして、毎日性交することで周期あたりの妊娠率が最も高くなるという研究結果を紹介しています。ただし、性交が妊娠率上昇に寄与するのは、タイミングが合いやすくなること以外にもあることが意外に知られていないように思います。そこで、人工授精や体外受精でも性交回数が多いほうが妊娠率が高くなるという研究結果を紹介したいと思います。

性交回数が多いほど妊娠しやすくなります。

お伝えしたいのは、性交が妊娠率に影響するのは、自然妊娠だけで
なく、たとえ、人工授精や体外受精、顕微授精を受けていても、同じこ
とが言えるかもしれないということです。そして、性交は、妊娠率だけ
でなく、妊娠、出産の合併症リスクの低下や胎児の健康にまで影響
するかもしれないのです。

精液は着床環境を免疫的に整えるスイッチをオンにする

オーストラリアとスペインで体外受精の移植日前後の性交と妊娠率
を調べた研究があります(1)。移植直後の性交は子宮の収縮を招
き、着床の障害になったり、感染の原因になったりする可能性がある
ことから、移植後の性交は控えたほうがよいという考え方があります。
ところが、その一方で、射精された精液が子宮や卵管などの女性の
生殖器官に触れることで、女性側の着床環境が免疫的に整うことが
動物実験でわかっています。そもそも、女性にとって受精卵は「異物」
であり、本来は免疫機能が働き、排除されるのですが、妊娠時には、
不思議なことに「異物」を排除しないで、受け入れるように免疫が働
きます。そして、そのスイッチをオンにする役割が精液にあることが動
物で確かめられているのです。そこで、アデレード大学の研究グループ
は、人間にも同じようなメカニズムが働くのかもしれないと考え、478
周期の体外受精の1343個の胚移植で、移植時期の性交の有無によ
る治療成績を比較しました。その結果、治療周期あたりの妊娠率に
は差はありませんでしたが、妊娠に至った胚の割合は移植時期に性
交があったほうが高いことがわかりました。もう1つ、性交や精液の注
入と妊娠率の関係を調べたメタ解析(過去の複数の研究のデータを
収集、統合し、統計的方法による解析)があります(2)。トータルで7つ
の無作為比較対象試験(被験者総数2,204名)では、性交があった、
もしくは、精液を注入したカップルのほうが妊娠の確率が23%高かっ
たことがわかりました。人間においても、精液は女性の生殖器官で着
床に有利な免疫的働きを促すスイッチをオンにするのかもしれませ
ん。

性交そのものが着床環境を免疫的に整えるように促す

インディアナ大学のキンゼイ研究所で、精液だけでなく、性行為そのも
のも免疫システムに影響を及ぼしているのではないかと考え、そのこ
とを確かめた研究があります(3)。30名の女性に、月経サイクル中の
月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4回、唾液を提供してもらい、唾
液中の生殖ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)や2種類のヘル
パーT細胞(Th1、Th2)が放出するサイトカイン(IFN-γ、IL-4)を測
定し、それぞれの値の月経サイクル内の変動と性交との関係を解析
したものです。
その結果、性交のあった女性では、黄体期に妊娠に有利に働くサイト
カインが優勢でしたが、性交のなかった女性ではみられませんでし
た。結果はコンドームの使用の有無に影響を受けなかったことから、
性交そのものが、月経周期中の免疫反応が妊娠に有利に働くのか
もしれません。

精液は妊娠合併症のリスクや胎児の健康にも影響するかもしれない

カップルの性的な関係のあった期間と妊娠後の子癇前症やSGA
(子宮内発育遅延)との関係をニュージーランドとオーストラリアで調
べた研究があります(4)。2,507名の初産の妊婦を対象にパートナー
との性的な関係の期間と子癇前症やSGAの発症との関係を調べた
ところ、期間が短いカップルほど子癇前症やSGAの発症リスクが高
いことがわかりました。これは、女性の生殖器官がパートナーの精液
に触れる頻度が高くなるほど、女性の生殖器官が妊娠合併症のリス
ク低減や子宮内の胎児の成育に有利な状態になることによるので
はないかとしています。性交は「妊娠しやすさ」だけでなく、「妊娠合併
症のリスク低減」や「胎児の成長」にも有利に働くかもしれません。

性交は妊娠の方法に関わらず妊娠、出産に有利に働くかもしれない

自然妊娠では性交回数が多くなるほど妊娠の確率が高くなるのは
理屈抜きで理解できますが、人工授精や体外受精、顕微授精では、
もはや、性交は不要と考えがちかもしれません。ところが、私たちに
は、「膣内射精で精液が女性の生殖器官に触れること」や「性交その
もの」が女性の身体が妊娠や出産に有利に働くメカニズムが備わっ
ている可能性が大きいことがわかりました。であれば、たとえ、タイミン
グ指導でも排卵期以外にも性交すること、そして、たとえ、生殖補助
医療を受けていても性交することは「いいこと」になるわけです。ただ
し、くれぐれも誤解しないでいただきたいのは、不妊治療を受けてい
る場合、「性交」は妊娠、出産に有利に働くようですが、「性交」は必
要条件ではありません。つまり、ここでも、性交は「義務」ではないけれ
ども、多少なりとも、妊娠、出産のサポートになるかもしれないというこ
とです。それにしても、新しい命の誕生に際しての人間の身体のつくり
の精巧さ、奥深さ、そして、神秘さに、驚かされるとともに、あらためて
感動し、畏敬の念を抱かざるを得ません。
また、もしかしたら、セックスレスの妊娠へのマイナスの影響は私たち
が想像している以上に大きいのかもしれません。

■文献
1)Hum Reprod. 2000; 15: 2653
2)Hum Reprod Update. 2015; 21: 275

当院では、着床率を向上のための不妊鍼灸を行っています

着床を後押しする鍼
なかなか着床しないのはあなたの持っている異常な免疫力のせいかもしれません。
母体の免疫が受精卵を攻撃することがある事をご存知ですか?
鍼治療を行うと、この異常な免疫力を抑えて着床しやすくする効果が期待できます。
また、子宮内膜が厚くなりにくい方は鍼灸により内膜が肥厚し着床しやすくなったというデータもあります。
最大で30%以上の妊娠率の向上が見られたというデータもあり、平均して移植周期や着床のタイミングに合わせて鍼治療を行うことで約10~15%の妊娠率の向上が認められています。
着床率を向上させたい方は、鍼灸も併せて行ってみてはいかがでしょうか?

詳しくは、以下のブログもご覧ください。
https://www.sora-hari.jp/news/ninkatu/825/

2020.06.04 鍼灸で着床率が上がるって本当? 胚移植直前にできること。

当院でよく質問をいただく内容について今日は一部をご紹介いたします。

鍼灸で着床率が上がるって本当?
胚移植直前にできることってないですか?

という内容について書かせていただきます。

実は、、、

1.体外受精の場合は胚移植時期
2.タイミング・人工授精の場合は着床時期

鍼灸治療を行うことで

着床率が約15%上昇すると言われています。

下記のグラフは「健康プラス」という雑誌の37号に掲載されているものです
統合医療と併用して体外受精(IVF)を行うハイブリッド方式では通常の
体外受精の時と比べ30%以上の差があることがわかります。

当院の直近1年間のデータでも

胚移植前後に鍼灸を行うと
30~34歳で  74.5%
35~39歳で  49.7%
40歳以上で   21.3%

の方が妊娠されています

アメリカ生殖医学学会誌でも
胚移植日に鍼灸治療を行うことで

鍼を行わない組   鍼治療組
デンマーク    22%     36%
ドイツ     13.8%     28.4%
オーストラリア  23%     31%

上記のような妊娠率になっています

鍼灸治療で妊娠率が上昇するのはすごいことですね!

では、実際どのような鍼灸を行うのか?

主に着床時期に行う鍼灸は、腰や仙骨の辺りに鍼をさせていただきます。

また、当院ではさらにスーパーライザーやサンビーマーという医療機器を併用して子宮の血流量をアップさせたり、身体をリラックスさせることで着床しやすい環境を作ってあげるようにしています。

2020.05.27 妊活ヨガ YouTube動画配信しています

当院では、「妊活チャンネルSora」というYouTubeのチャンネルで動画配信を行っています。

今回、自宅できるヨガ体操についての動画を配信いたしましたのでご覧ください。

【簡単】自宅できるヨガ体操

→ YouTube 「妊活チャンネルSora」

2020.05.22 肥満女性の体外受精前の運動が治療成績に及ぼす影響

私がカウンセリングする上で患者様には必ず運動を薦めます。なぜなら、今までに妊娠された高齢の方や肥満の方では有酸素運動をされている方の方が妊娠率が高いように感じて言います。

体外受精や顕微授精を受ける前の運動習慣は、その後の高い着床率や妊娠率、出産率に関連することがイタリアで実施された試験で明らかになりました。イタリアのモデナ・レッジョ・エミリア大学の研究チームは、BMIが30を超える肥満女性の運動習慣が体外受精や顕微授精の治療成績にどのような影響を及ぼすのかを調べました。初めての体外受精や顕微授精に臨む216名の女性を対象に、治療開始時にアンケート形式の調査票(Global Physical Activity Questionnaire)を用いて日常の運動習慣を調べました。その結果から運動レベル別に以下の4つのカテゴリーにわけました。
(a)週単位で運動習慣がない
(b)週の大半は軽い運動を行っている
(c)週に1、2回、心拍の上昇や発汗を伴う運動を20分以上行っている
(d)週に3回以上、心拍の上昇や発汗を伴う運動を20分以上行っている

そして、運動しないグループ(175名)と運動習慣があるグループ(41名)にわけ、体外受精や顕微授精の治療成績との関連を解析しました。その結果、運動習慣のあるグループの着床率や妊娠率、出産率が運動しないグループに比べて統計学的に有意に高く、

運動習慣のあるグループの着床率は22.7%(22/97)

運動しないグループでは6.9%(23/332)で、

妊娠率は39.0%(16/41)、16.0%(28/175)
出産率は24.4%(10/41)、7.4%(13/175)

で、体外受精や顕微授精前の運動習慣は良好な着床率や妊娠率、出産率に関連することがわかりました。

また、治療成績に関連する因子の影響を統計学的な手法で排除した場合、治療前に運動週間のある肥満女性は運動しない肥満女性に比べて妊娠率は3.22倍、出産率は3.71倍でした。

これらの結果から、肥満女性の体外受精や顕微授精前の運動習慣は減量の有無にかかわらず、治療成績の良好な影響を及ぼすかもしれないと結論づけています。

肥満は女性の妊娠する力を低下させると言われています。

肥満女性は妊娠に至るまで長い期間を要すること、不妊症のリスクが高くなること、自然妊娠を目指す場合でも、高度生殖医療を受けて妊娠を目指す場合でも、肥満女性はノーマルな体重の女性に比べて妊娠率や出産率が低く、流産率が高くなることは、多くの研究報告があります。

当然、食生活の改善や運動で減量することが不妊症リスクの低下に繋がると言われていますが、減量の有無にかかわらず、治療前の運動習慣は体外受精や顕微授精の治療成績にどのように関連するのかを調べたのが今回の研究報告です。

因みに肥満女性の定義ですがBMI(体格指数)を30以上としています。

日本肥満学会では、BMIが22の場合を標準体重としており、25以上の場合を肥満、18.5未満である場合を低体重としています。

結果は治療前に運動習慣のあった女性はなかった女性に比べて体外受精や顕微授精の着床率や妊娠率、出産率が良好だったというものでした。

BMI(Body mass index)は、身長の二乗に対する体重の比で体格を表す指数です。算出方法は、
BMI=体重kg/(身長m)2
このBMIが男女とも22の時に高血圧、高脂血症、肝障害、耐糖能障害等の有病率が最も低くなるということがわかっています。

今回は、肥満について書かせていただきましたが、妊活にはもちろん痩せすぎもよくありません。 以下の図を見て頂ければわかりますが、BMIが19以下の方の
方が、妊娠までにかかる期間が長くなっているのがわかります。

妊活を頑張っている方は、なるべく体重管理も気を付けていきましょう!

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